19580207-03

You Say You Care (Styne - Robin)
(6分15秒)



【この曲、この演奏】

 ジョー・スタインとレオ・ロビンによるこの曲は、アイラ・ギトラーによれば、これまでジャズのナンバーとして聴いたことはない曲とのことです。(資料09)

 コルトレーンのこの曲の演奏記録は、本セッションだけです。(資料06)

 多くのジャズファンにとっては、この曲は聞き覚えのある曲でしょう。「ジャズ入門時期に買う1枚」の作品である「ソウルトレーン」、そのB面の頭にこの曲がありますからね。

 軽快なテンポの中で、コルトレーンとガーランドの好調さが分かる演奏であり、その演奏でこの曲のメロディが頭に残ります。



【エピソード、デイヴィッド・アムラムの話】

 「最初に私がコルトレーンと会ったのは、1956年春のことで、彼はカフェ・ボヘミアの前で、パイを食べていた。彼の眼は大きかったが、それほど鋭くなく、優しすぎて何か頼りない感じだった。我々はしばらくの間、視線を交わしていたが、ついに私は彼の声をかけて彼の音楽がとても好きだと伝えた。その時私は自分がミンガスと演奏したことがあると彼に伝えると、彼は自分がミンガスの音楽の崇拝者だと言った。そして、自分が今試みているのはインドのミュージシャンがラーガでやっているように、三十二小節の形式を超えた音楽を一つのアイデア、例えば単純な旋律に基づいて発展させ即興的な音楽にすることだと私に語った。この他にも楽器の独自の音を引き出す方法などについて話し込んだ。私の生涯において、それはきわめて短い時間ではあったが、これほど真剣に音楽のことを論じあったことはなかったと思う」(資料01)

 このデイヴィッド・アムラムとは、ジャズやクラシックなどの幅広い音楽分野で活動している方だ。バーンスタインと交流があり、NYPの最初の在籍作曲家としてバーンスタインはアムラムを選んだとのことだ。(ウィキペディアより)



【ついでにフォト】

tp09069-032

2009年、ペナン、マレーシア


(2019年12月27日掲載)