19570216-03

All of You (Cole Porter)  (6分25秒)



【この曲、この演奏】

 コール・ポーター作の有名曲ですが、コルトレーン参加のマイルス・グループとなれば、何と言っても1956年9月10日のアルバム「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」制作セッションでのスタジオ録音が有名なところです。

 マイルスはこの曲を1960年第半ばまで、何度もライブで演奏していました。コルトレーンのライブでの演奏記録は、全てマイルス・グループのものです。

 この曲の前には、リズム陣だけで「A Foggy Day」を陽気に5分1秒演奏しています。小気味良いドラムスのソロもありますが、資料07によれば、それには34秒間のカットとのことです。

 さてクインテットでのこの「All of You」ですが、マイルスのトランペットの魅力満載で48秒のテーマとなり、続けて1分半のマイルスのソロとなります。マイルスがこの曲の良さをタップリと引き出した後に、コルトレーンの2分弱のソロとなります。バラッドのコルトレーンの良さが発揮されたテナー演奏であり、トランペットとの対比が面白いところです。

 続けてマイルスの出番となり、やけに積極的なガーランドのピアノを伴って2分ほど演奏して、終わっていきます。

 なお資料07によれば、2分45秒のピアノ・ソロがカットされているとのことです。



【エピソード、音源発売】

 2006年に次のブートレグで、この日の音源が発売された。

Jazz Factory JFCD22879 (Miles Davis Quintet with John Coltrane / Live in Saint Louis 1956)

 私が持っているのはこのCDだが、資料07によれば、次のブートレグCDも発売されていたようだ。

Soulard VGM-SOU 1997 (Spider Burks and Miles Davis Quintet at the Peacock Alley, July 14 & 21, 1956)


 この二つのブートレグCDだが、どちらも録音年月日について誤表記となっている。



【ついでにフォト】

tp05038-047

2005年 香港 


(2023年4月20日掲載)