2004年7月16日掲載
Tubby Hayes      Down in the Village
Fontana原盤          1962年5月録音

 実に有名なジャケットである。というか、ここ数年で有名になったジャケットである。それ以前は、リジナル盤専門店に、大卒初任給よりも高い値段がついて、飾られていた作品なのだ。

 タビーが数多くの録音を残したのが、1961年と1962年であるが、その録音時期に残されたライブ盤である。ロンドンにある有名なロニー・スコット・クラブにおけるクィンテット演奏であるが、もう1枚同日の演奏が「レイト・スポット・アット・スコッツ」というタイトルで世に出ている。

 共演メンバーも、この時期のイギリス最良の方々だ。ジミー・デューカー(tp),ゴードン・ベック(p),フレディ・ローガン(b),アラン・ガーリー(d)である。

20040716

 タビーのライブが、イギリスのジャズ・ファンの間で人気があった理由が、良く分かった1枚。多彩な姿を提示しているんだよね。アップ・テンポでバリバリに吹きまくる姿が、最初にあげられる姿かな。特にここでは、ソプラノ・サックスも披露していますしね。またお得意のヴァイブが光っている。管無しでしっとりと、「バット・ビューティフル」を聴かせている。また、デューカーのミュート・トランペットとヴァイブが絶妙な色彩を発揮した、ミディアム・テンポのタイトル曲が最高でしたね。

 演奏内容でジャズにそんなに詳しくない方でも、十分楽しませたライブだったことでしょう。