2003年4月8日掲載
Stan Getz      Sweet Rain
Verve原盤      1967年3月録音

 ゲッツは今までにこのコーナーで、11枚取上げてきました。1940年代が4枚、1950年代が6枚、1980年代が1枚取上げたのです。1960年代のゲッツといえば真っ先に思い浮かぶのは、ボサノヴァのゲッツ。これに関しては、コンプリートCDセットで持っており、ここで取上げるのは躊躇しておりました。

 今日取上げる盤はボサノヴァ熱が冷めた後の1960年代後半に録音されたもので、チック・コリアにロン・カーターが参加しているクァルテット編成での録音です。

20030408

 「O Grande Amor」で、ボサノヴァ熱覚めたゲッツのボサノヴァが聴けます。渋いゲッツで、実にヨシです。またチックも「windows」という、美しい曲を提供しております。何故か録音レベルがこの曲だけ抑え気味なのですが、優しく激しくゲッツが吹いており、9分間があっという間に過ぎる好演です。

 優しさと美しさでこじんまりと咲いた花のような、一度接すると忘れられない1枚ですよ。