2001年6月5日掲載
John Stetch     heavens of a hundred days
Justin Time原盤  2000年3月録音

 ジョン・ステッチのジャスティン・タイム2作目を本日取り上げるのですが、1作目をここで取り上げるのをどうやら忘れていたようです。1999年後半の愛聴盤の一つだった作品で、ピアノ・トリオでの演奏。秀逸なジャケも気に入っていた作品なのですがね。まぁ、1作目は折をみて取り上げるとして、今日は2作目。モンクの名前を冠したコンクールで注目を浴びたピアニストのステッチなのですが、今回はテナー入りのクァルテットによるスタジオ録音であります。Bill McHenry(ts), Ben Street(b), Jeff Ballard(d)という顔ぶれで、ベースとドラムも前作と変っております。

20010605

 カルテットで、トリオで、デュオで、そしてソロでとフォーマットを変えながらの10曲です。様々なアイディアを詰め込んではいるのですが、空回りが多いです。前作での、気軽に思いっきりの演奏での評判の良さから、この2作目は意気込んでしまったのでしょうね。

 しかし、十発撃てば一発は当たる。それがピアノ・トリオで演奏したスタンダードの「love for sale」。様々な仕掛けを施し大胆なスタイルで演奏しているのですが、それが決してオーバーになっていない。10分間、一瞬も飽きる事無く、常に次の展開に胸躍らせて聴き入ってしまいます。前作でも見事なスタンダードの解釈の仕方が聴けましたし、ステッチの魅力の一つと言っていい部分なのでしょう。

 これ1曲だけで、買う価値有りの作品です。