2000年3月13日掲載
Larry Young      Testifying
New Jazz原盤     1960年8月録音

 ブルー・ノートへ吹き込んだ“unity”“haven on earth”で名前が知られている、 オルガン奏者のラリー・ヤングはプレスティッジに1枚、そしてニュー・ジャズに2枚の吹込みを残しており、本作品は3枚の中では最初に吹き込まれたものです。メン バーは3作共に一緒に演奏しているソーネル・シュワルツ(g)とジミー・スミス(d)で す。なお、7曲中2曲だけジョー・ホリディ(ts)が参加しています。1950年代後半か らのプロ活動は、当初はR&Bが主だったのですが、この年から本格的にジャズを演奏し始めたそうです。オルガンと言えばどーしてもジミー・スミス(オルガンの)と比較されてしまいますが、彼はここで自己のスタイルを聴かせてくれるのでしょうか。

20000313

 ヤングのオリジナルのタイトル曲は、 リラックスしたスロー・ブルースで、3人はここで落ち着いた演奏をしています。 しかし、固く絞まったヤングのオルガン、バレル風味のシュワルツのギターが時折みせる突き破るような演奏が、実にスリリングな展開になっています。スタンダード の“falling in love with you”のような楽しげな曲でも、このような場面を味わえますよ。テナー入りの2曲は、他のと比べてカラーが変わってしまうため、いらないのではないかな。とにかくヤングのオルガンを存分に楽しめる作品です。