1959年8月10日(月)の新聞から

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日経「数量景気の九月決算、本社予想、増収率は九.八%、増益率は十八.七%、操短産業も好調へ」
 取引量が増えることで景気が良くなるのを数量景気、価格上昇により好景気となるのを価格景気と呼びます。また1954年から1957年までの神武景気は、数量景気とも呼ばれていました。
 また操短産業とは、非鉄・繊維・パルプを指すと、記事で説明しています。終戦後に操業短縮による生産過剰と価格低落を防ぐことが独禁法により禁止されましたが、1953年の同法改正により公取委の認可を受けることにより、操業短縮が認められました。

読売「岸首相、あす帰国、政局再び激動、安保などめぐり」
 欧州および中南米11カ国の訪問からの帰国です。

朝日「日韓会議 また難航か、本格交渉は遅れる、懸案、中断のまま」


この日の読売新聞から

気になった記事
 7面の「お買いもの」コーナーでは、「目のつかれない電球、アイレスト・ランプ」との見出しと共に、女性がランプを持っている写真が掲載されています。蛍光灯と電球がある場所では、目は常に調節を行っており疲れるため、それへの対応の電球との記事内容です。60ワットで100円からとありますが、メーカー名は書かれていませんでした。


目にとまった広告
 9面下に日本勧業銀行宝籤部のお詫び広告があります。第113回関東・中部・東北自治宝くじの一等当選番号発表に置いて、存在しない番号を発表したとのことです。120,000〜189,999までの番号で宝くじを発売したのですが、抽選し発表した番号は2組の111,263でした。一等のみ抽選をやり直すとのことです。


TV欄を見ると
 最高裁での松川事件の上告審判決の生放送が、日テレ・KR・フジで組まれています。今では当たり前の開廷前の映像収録は、この時期には行われていないようです。

 その結果は、二審判決を破棄して仙台地裁へ差し戻すとの内容です。そして最終的には、起訴された20名全員が無罪となって、国鉄三大ミステリー事件の一つは真犯人が分からないままとなりました。