1990年10月30日(火)の新聞から

トップ記事

日経「日ソ、初のハイテク合弁、石油探査の地震計生産」

読売「地価引き下げ目ざす、政策審が答申」

朝日「仏ソ、アラブ会議提唱、対イラク 共同歩調を確認、首脳会談、共同和平案は出さず」

 この年の8月2日にイランがクエートに侵攻し、世界に緊張が走ってました。その中でのゴルバチョフとミッテランの会談でしたが、共同和平案はまとめられなかった。このことが、朝日と他2紙との扱いの違いなのでしょう。勿論、日経も朝日も仏ソ会談は大きく取り上げています。それは読売のトップ記事も同様です。日経のトップ記事は、お得意の経済ネタですね。この年の11月29日に、国連安保理が武力行使容認を決議。そして年が明けて1月17日にイラク空爆が始まります。この10月30日記事の仏ソ会談は、そんな中での世界の交錯する考えが表われているものです。

 また日経トップは、冷戦終結によるココム規制緩和の一環であります。冷戦が終わり、中東の問題が浮き彫りになり、そしてその後の民族間の対立に進んで今に至る流れを興味深く感じさせる各紙トップ記事でした。


この日の朝日新聞から

気になった記事
 4面には「狙われる旅券、添乗員の一括保管、アジア・欧米で続発する盗難」という記事。1年ほどの間に、9カ国(地域)10年で598冊のパスポートが盗まれたとのこと。これを読んで思ったのは、今でも添乗員が旅行客から旅券を預かっている様子を見かけます。止められないことなのでしょうかね。

目にとまった広告
 全面広告に「ロビンソン百貨店 本日 宇都宮にオープン」とありますが、この名前は聞いたことなし。調べてみるとイトーヨーカ堂がアメリカのJWロビンソン社と設立した百貨店とのことです。因みに宇都宮店は2003年9月に閉店し、2013年11月には最後の2点が閉店し、ロビンソン百貨店の名前は日本から無くなりました。