1965年2月23日(火)の新聞から

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日経「国際収支は心配ない、公定歩合再引き下げ、企画庁見解、輸入急増の不安」
 1月の公定歩合引き下げの影響を検証した記事です。この時は証券不況の真っ最中で、政府は景気浮揚策を模索している中での公定歩合引下げでした。この年の11月からいざなぎ景気となります。

読売「夕張炭鉱で爆発惨事、坑内の49人絶望、11遺体を収容、10人重軽傷」

朝日「夕張(北炭)で坑内爆発、死者11人、49人不明、重軽傷18人、うめき声 なお残る」

 最終的に死者は62人となりました。ウィキペディアの年表によれば、夕張炭鉱では1892年の採掘開始から1977年の閉山まで9回の事故が起きました。


この日の朝日新聞から

気になった記事
 7面に「悪質業者を摘発へ、通産省、軽量不足を重視」という見出しがあります。プロパンガスの品不足につけ込んで、一部の販売業者が正量販売を守っていないとの、一般消費者からの苦情を受けてのものです。私が国内でプロパンガスのお世話になったのは、塩山にいた3年強の時期です。しかしながらその形態は、アパートの一角に何本ものボンベがあり、そこから各戸へガスを供給する仕組みでした。使用者は使用料分だけを業者に払うものでした。


目にとまった広告
 1面の紙名下の広告はアイオイ封筒のもので、「松の緑と変らぬ品位」と宣伝しています。この会社は1905年創業で、封筒などの紙製品・事務用品の製造を行っておりました。事業は順調に推移していましたが、しかしバブル経済の崩壊後、競争激化により経営が苦しくな理、 社長の交代の後、大幅なリストラや製品の差別化を図ってきたものの、2004年に自己破産となりました。以上はウィキペディアからの引用です。

さてこの広告の謳い文句である「松の緑と変らぬ品位」ですが、これは「松寿千年翠(しょうじゅせんねんのみどり)」という禅語からのものでしょう。松の木の緑は千年経てもその色を変えないとの意味です。この会社は満100年目前で残念な結果となりました。


TV欄を見ると
 NHK19:30からの「特派員報告」を取り上げた紹介記事があります。この日の題は「メコン・デルタ」で、重大局面を迎えた南ベトナムの農民を扱ったものです。ドキュメントのNHKの存在感を感じる内容ですね。