1956年5月1日(火)の新聞から

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日経「衆院の議事 全く進まず、信任決議で大混乱、社党 実力で上程阻止」
 社党の議員が益屋議長と鳩山総理席に突っ込んでいく写真が掲載されています。

読売「衆院乱闘寸前の混乱、中間報告また持ち越し、小選挙区審理、社党 殺到戦術に出る」
 鳩山首相を取り囲む社党議員の写真が掲載されています。

 日本での小選挙区制は、1994年の法改正により1996年の衆院選から実施されています。その前にはこの記事の1956年、そして1973年の田中内閣の時に小選挙区導入を試みましたが、大政党に有利であるとの批判のもとで、両内閣共に導入を断念しました。

朝日「ドムニッツキー氏後任入国、政府条件付き承認、代表の権限はない、西大使に回答を訓令」
 在京元ソ連代表部主席の扱いについての記事で、この時期は漁業交渉で日ソが緊迫した状態でした。

 なお1面に衆院の記事も写真付きで掲載されており、それは首相を囲む社党議員を上から写した写真でした。


この日の日経新聞から

気になった記事
 3面に「大阪造船が冷凍船を受注」との見出しの小さな記事があります。極洋捕鯨から受注したとのことです。

 大阪造船は現在のダイゾー社であり、事象の軸足を化学工業に移しておりますが、造船事業も継続しタグボートを手掛けております。

 極洋捕鯨は極洋との社名で、現在では水産品の買い付けや加工を主に事業を行なっております。


目にとまった広告
 11面に「ソフト サンスター シオノギ」との広告があります。「もう粉歯磨の時代ではない」「日本で始めての新型半練歯磨」とも書かれています。粉で歯を磨く経験のない自分としては、興味深くこの広告を見ました。「夜ねる前にも歯をみがきましょう」との文句にも、」時代を感じます。

 なおこの広告では、「始めて」という漢字を使っております。


TV欄を見ると
 日テレ 19:30から「映画人東西対抗野球戦実況(後楽園)」との番組があり、森繁久弥・灰田勝彦・錦之助の名があります。芸能人野球大会かと思ったのですが、この日の後楽園球場では、番組欄には書かれてませんが「読売 対 広島」の試合が行われておりました。ですのでこの番組は、読売 対 広島戦を放送しながら、役者に喋らせようとのものだったのでしょう。