1956年11月5日(月)の新聞から

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日経「ブタペスト占領される、ナジ首相を逮捕、ソ連軍 地方都市でも侵入、ナチ流の電撃作戦」

読売「ソ連軍、ハンガリア全土を攻撃、ナジ派完全粉砕、親ソ政権が誕生、モスクワ放送、首相にカダル第一書記、ナジ首相らを逮捕」

朝日「ハンガリアに親ソ政権、首班にカダル書記、ナジ首相らを逮捕される、ソ連突然の武力弾圧、反ソ革命は許さず、東欧諸国への波及恐る」

 ハンガリー動乱です。
 ナジ氏は日雇い農家に生まれ石工見習いなどから政治家になった方です。共産主義下のハンガリーにおいて、1953年に首相となり、農業集団化制度を緩めるなど、国民生活の改善に努めていました。
 そんなナジ首相をスターリン主義者は良く思わず、1955年4月に首相退陣となりました。その後1956年に民衆蜂起の最中、国民に人気のあったナジ氏を、10月24日に首相に急遽任命しました。しかしソ連軍のハンガリーを抑圧するという動きの中、
ナジ氏はスラビアの大使館に逃れました。その後、ソ連軍に拘束され、KGB秘密裁判で1958年6月16日に処刑されました。
 ハンガリー動乱は国民の中で30年間に渡り議論することが禁じられ、ナジ氏について公に語られることはなかったのです。
 ナジ氏の名誉が回復されたのはペレストロイア後であり、1989年に遺体の再埋葬式が行われ、「不正を許さず反革命と闘った」とハンガリー社会主義者労働党により名誉回復が行われました。ブタペストのマートリスト広場にはナジ氏の銅像が建てられております。


この日の読売新聞から

気になった記事
 社会面に「五輪第一陣、羽田を発つ、元気で田畑団長ら42名」とあります。メルボルンでのオリンピックです。スエズ動乱や中華民国の参加、そしてハンガリー動乱の影響で数カ国の参加ボイコットがあった大会です。水球のハンガリー対ソ連は「メルボルンの流血戦」となりました。なお日本選手団は4つの金メダルを獲得しました。

目にとまった広告
 1面にある週刊サンケイの広告に「ロック・アンド・ロールの秘密、十代の性舞、マンボ・チャチャ以上の狂熱と興奮の新旋風」とあります。1950年代前半にチャック・ベリーなどにより旋風を巻き起こしたロックンロールは、この1956年1月に発売されたプレスリーのハートブレイクホテルにより、一大旋風となりました。この11月の辺りは、そんな旋風が日本にも流れ込んできた時期なのでしょう。

TV欄を見ると
 TV欄NHK18:40から「楽しい切手収集」三井高陽という番組があります。切手収集は人気の高い趣味だったのですが、私の小学時代には多くの子供たちが切手収集に熱中していました。私もその一人で本も読んでいましたが、そんな中には三井さんが書かれた本があったかも知れません。